前編でも解説した通り、夏の終わりのむくみは何かひとつの原因だけで起こるというより、冷房、食生活、運動不足、睡眠など、毎日の小さな習慣が重なっているケースが少なくありません。
そのため、「むくんだから水分を抜く」「とにかく強くマッサージする」といった極端な方法よりも、日々の生活を少しずつ整えることが大切です。ここからは、今日から実践しやすいむくみ対策をご紹介します。

水分は減らさず、こまめに摂る
「むくみ=水分の摂りすぎ」と考えて、水を飲む量を減らしてしまう人もいますが、暑い季節に水分を極端に控えるのは避けたいところです。
水分補給は、一度に大量に飲むよりも、起床後、食事のとき、仕事の休憩中、入浴前後など、タイミングを分けてこまめに行うのがおすすめです。喉がカラカラになってからまとめて飲むのではなく、日中を通して少しずつ摂ることを意識しましょう。
屋外で長時間過ごした日や、スポーツなどで大量に汗をかいた場合は、水分だけでなく、発汗量や体調に合わせて電解質も補います。ただし、日常生活でスポーツドリンクばかりを飲むと糖分や塩分の摂取量が増える場合もあるため、状況に合わせて選ぶことが大切です。
“塩分の摂りすぎ”をゆるく見直す
夏は食欲が落ちることもあり、ラーメン、そうめん、丼もの、コンビニ食など簡単な食事に頼りがちです。こうした食事はメニューによっては塩分が多くなりやすく、むくみを感じるきっかけになることがあります。
とはいえ、「塩分を完全に抜こう」とする必要はありません。ラーメンやうどんのスープをすべて飲み干さない、加工食品が続いた翌日は素材を生かした食事にする、ドレッシングやタレをかけすぎないなど、できる範囲で調整すれば十分です。
また、カリウムを含む食品を普段の食事に取り入れるのもひとつの方法です。バナナ、トマト、アボカド、ほうれん草、いも類などは取り入れやすい食材です。ただし、「むくみ対策にはバナナだけ食べればいい」といった極端な方法ではなく、主食・主菜・副菜をそろえた食事を基本に考えましょう。
ふくらはぎを動かす時間を増やす
脚のむくみ対策で意識したいのが、ふくらはぎをこまめに動かすことです。まとまった運動時間をつくれなくても、日常の中で小さく動くだけでも習慣化しやすくなります。
例えば、デスクワーク中に1時間に一度立ち上がる、トイレに行くついでに少し歩く、立った状態でかかとの上げ下げを10~20回する、座ったまま足首をゆっくり回すなど。ほんの1~2分でも、「長時間まったく動かない状態」を減らすことがポイントです。
また、夏だからと無理に炎天下を歩く必要はありません。朝や夕方など比較的涼しい時間帯に散歩をしたり、室内でストレッチや軽い運動をしたりするのもおすすめです。

シャワーだけの日を減らして湯船へ
暑い日は、ついシャワーだけで済ませたくなります。しかし、一日中冷房の効いた部屋で過ごしている人は、思っている以上に体が冷えていることもあります。
冷えや脚の疲れが気になる日は、38~40℃程度のぬるめのお湯にゆっくりつかってみましょう。熱すぎるお湯に長時間入る必要はありません。心地よいと感じる温度でリラックスすることが大切です。
入浴は体を温めるだけでなく、「仕事モード」から「休息モード」へ切り替えるきっかけにもなります。寝る直前までスマートフォンを見続けるのではなく、入浴後は少し照明を落とし、睡眠の準備をするのもおすすめです。
朝の顔むくみは、こすらずやさしくケア
朝起きたときに顔がむくんでいると、すぐにフェイスラインを強く流したくなるかもしれません。しかし、肌を強くこすったり、痛いほど押したりする必要はありません。
まずはコップ一杯程度の水分を摂り、首や肩をゆっくり回す、腕を伸ばして軽くストレッチするなど、体全体を動かすことから始めましょう。
スキンケアでは、化粧水のあとに乳液やクリームを使い、肌の摩擦を避けながらやさしくなじませます。目元が腫れぼったいときや顔にほてりを感じるときは、冷たいタオルを短時間当てると、すっきり感じられることもあります。
朝のむくみが気になる日は、フェイスラインを隠すことだけを考えるより、ベースメイクを厚くしすぎないこともポイントです。ツヤを適度に残し、チークやハイライトで視線を上に持っていくと、顔全体が軽やかな印象に見えやすくなります。
むくみ対策というと食事やマッサージに目が向きがちですが、睡眠も大切です。夏は寝苦しさから睡眠不足になりやすく、夜更かしが続いて生活リズムが乱れることもあります。
寝る直前に塩分の多い夜食を食べる、お酒をたくさん飲む、深夜までスマートフォンを見て寝不足になるといった習慣が続いていないかチェックしてみましょう。
すべてを完璧に変える必要はありません。「今日は少し早く寝る」「夜食を軽めにする」など、小さな改善を積み重ねるだけでも十分です。

むくみ対策でやりがちなNG行動
むくみが気になると、早くすっきりしたい気持ちから極端な方法に走りがちです。しかし、水分を極端に減らす、痛いほど強く揉む、サウナや長風呂で無理に汗を出す、食事を抜くといった方法はおすすめできません。
特に「汗を出せばむくみが全部なくなる」と考えるのは要注意。大量に汗をかけば体重が一時的に減ることはありますが、その多くは水分の変化です。暑い時期に無理をすると脱水につながる可能性もあります。
むくみ対策は、“何かを徹底的に減らす”よりも、水分、食事、運動、入浴、睡眠といった基本的な生活習慣を整えることから始めましょう。
9月に入っても暑い日が続く一方で、朝晩は少しずつ秋らしさを感じるようになります。この時期は、夏の生活習慣をそのまま続けるのではなく、少しずつ“秋仕様”へ切り替えるタイミングです。
冷たい麺だけで済ませていた食事に温かいスープを足す、猛暑で休んでいたウォーキングを涼しい時間帯に再開する、シャワーだけだった入浴を週に数回湯船に変えるなど、できることから少しずつでOKです。
ここまで紹介したのは、生活習慣などによって起こる一時的なむくみへのセルフケアです。ただし、すべてのむくみがセルフケアで解決するとは限りません。
片脚だけが急に腫れている、強い痛みや赤みがある、息苦しさや胸の痛みを伴う、むくみが何日も続く、日に日に悪化しているといった場合は、自己判断でマッサージなどを続けず、医療機関へ相談してくださいね。
こまめな水分補給、塩分を摂りすぎない食事、適度な運動、入浴、十分な睡眠。この5つを意識しながら、夏の疲れを秋まで持ち越さない体づくりを始めてみてはいかがでしょうか。
スキンケアやメイクを秋仕様に衣替えするように、体のケアも季節に合わせて整えていきましょう♪
